この人も入閣させてやってくれ

ーーもし三浦さんが監督になられたら、どんな監督になると思いますか。

久保:番長、あの人は平均値すぎるんですよ(笑)。そして万能すぎる。人間的に何でもできる人なんで、どんな人にも寄れる、合わせられる。すごい調整能力が高い。

ーーだからなのか「三浦監督」という言葉にリアリティが持てなくて、イメージもすごくふわっとしてしまう。

久保:僕もそうですよ。世間のイメージとそこは一致する。ただ自分が選手として考えると「どんな選手を使いたいか」というのははっきり提示していもらいたいと思いますね。
「俺は足速い選手が好きやねん」「足は遅くても4番になれるような選手がいい」何でもいいので、使う側の意思がわかれば、それを目指すか、もしくは諦めて自分の得意分野を磨きながら監督変わるのを待つか、自分なりの選択肢ができる。
一番の苦痛は、何を求めてるかわからないことですよ。番長はそれ、現役時代でしみじみ分かってると思います。

ーー人間的に非常にフラットな三浦さんが、今後そういう「方針」を打ち出して行った時、現役時代にはなかった「嫌われ」の要素を背負うことになるのかもしれない。

久保:そうですね。でも「嫌われる」というのは、意に合わなかった人の声が表に出ているというだけの話です。満足してる人が多ければ表に出ないじゃないですか。
考え方ですよ。プロ野球界全体で考えた時には、アンチ最高ですよ。一番気にしなきゃいけないのは……無関心です。

ーーああ。

久保:アンチは関心があるということだから、何かのきっかけでめっちゃ好きになるかもしれない。
そもそも腹立ってるというのは、野球が好きだからで、それは球団にとってはありがたいことじゃないですか。
どんな世界でも無が一番ダメです。周りが優しくなったなって思った時は、それは終わりが近いということですから。