■ポケットマネー出す

 オフのFA補強にも意欲を燃やす。15日は「積極的にね。仕掛けていきたい。(球団に)トライしてほしいとは言いたい。全員取りにいったろうかな」と鼻息を荒らげ、俊足打者や長距離打者、安定して試合をつくれる先発投手を求めているとした上で、「(予算が)足りなかったらオレが出すしかない。それぐらいの気持ち」と続けた。ポケットマネーを持ち出す覚悟ということからも、その本気度がうかがえる。

 来季は総額600億円をつぎ込んだ新球場元年の勝負の年。いよいよシーズンが終盤に差し掛かる今、新庄監督は来季のことで頭がいっぱいのようである。


日本ハムOBが言う。

「だからと言って、ただ即戦力をかき集めるというのでは、『現有戦力では優勝できません』と白旗を揚げたに等しい。せっかく優勝を度外視して選手の育成に捧げた今季はいったい何だったのか、ということになる。そういえば、新庄監督の恩師である野村克也さんは阪神監督時代、『エースと4番は育てられない』とオーナーに要望したことがあったが、カネで選手をかき集めるというなら、どこかの金満球団と同じだし、新庄監督である必要もないでしょう」

 新庄監督が本気で路線変更を考えているならば、ファンはむしろ失望するのではないか。