【独自】島津製作所子会社が回路遮断する「タイマー」を医療用装置に仕掛け、故障装い部品交換:東京新聞 TOKYO Web

分析機器や医療機器を手掛ける島津製作所(京都市)が製造した医療用エックス線装置を巡り、保守と販売を担う子会社の島津メディカルシステムズ(大阪市)熊本営業所の幹部社員が、熊本県内の公立病院に納入した装置に回路を遮断するタイマーを仕掛け、故障を装って部品を交換していたことが本紙の取材で分かった。島津製作所は社内調査していることを認め「結果をもって適切に対応させていただく」としている。
 公立病院によると、両社の関係者は25日、病院を訪れて謝罪し、概要を説明した。患者への影響や診療の質には問題がないとの説明があったという。
 この装置はエックス線で体内を撮影しながら映像を見られる「エックス線テレビシステム」で、2009年に設置された。関係者によると、幹部社員は17年9月、装置を点検した際にタイマーを仕掛けたとみられる。後日、病院からエックス線が出なくなったと連絡があり、「エックス線管球」と呼ばれる主要部品を交換し、病院は約228万円を支払った。実際は故障していなかったとみられる。