捜査関係者らによると、高井容疑者は2018年11月から外資系の大手生命保険会社で勤務。保険外交員として高額契約を次々と取り付けた。直子さんとも知り合い、1億円の生命保険契約を結んだ。
 報酬は歩合制で月100万円ほどを受け取っていた。東京都港区のタワーマンションに住み、高級すし店に通う様子をSNSに投稿するようになった。
 だが、顧客から「知らないうちに別の保険まで契約されていた」との苦情が相次ぎ、20年6月に退社。同年8月に都内の保険代理店に転職し、直子さんと5000万円の保険契約を結ぶなど、当初は実績を上げたが、同年秋、前の会社での契約方法を巡り、保険業法に基づき金融庁への登録が必要な「保険募集人」の資格を取り消された。保険販売ができなくなり、21年4月頃に退職した。
 直子さんと養子縁組したのは同年2月。この頃には元同僚の男性に「100万円を貸してくれないか」と依頼していた。同年5月には、直子さんの保険金5000万円の受取人を直子さんの母親から自身に変更。直子さんを殺害したとされる同年7月22日の翌日には保険金1億円の受取人も変える申請をしていた。

保険営業マンと詐欺師って相性クッソ良さそう