鎌倉右大臣(実朝)

世の中は常にもがもな渚漕ぐ
海人の小舟の綱手かなしも

(世の中の様子が、こんな風にいつまでも変わらずあってほしいものだ。波打ち際を漕いでゆく漁師の小舟が、へさきにくくった綱で陸から引かれている、ごく普通の情景が切なくいとしい。)