人間は前かがみではなく直立して歩き回るようになって、手が何を生み出しうるかに気がついたのである
ついで人間は火の発見によって、初めて相互の往来をするようになったのだ
この往来が人々に会合をもたらし、集住をもたらした
こうして最初は木の葉で屋根を葺き、洞窟を探してこれをさらに掘り、しだいに原始的な小屋づくりを始めるようになったのである
 
そもそも人間は模倣的であって学習的である
それゆえどんな住まいの工夫についても、相互に見逃すはずはなく
二股の枝に梁を渡すこと、泥を塗りこめて壁をつくること、雨水を流すための屋根に傾斜をつけることなどは、あっというまに流行したはずである
問題はこうした住まいの仕組みが確立してもそれが外国に流れて真似されるときその地に材料が不足していることにある

こうして、その地の建築家は新たな工夫に到達するものなのである。

意味が与えられるもの、意味を与えるものを人々が発見するのは、このときである。


ウィトルウィウス『建築十書』


紀元前でもうここまで到達してるのにこいつらはいつまでゲージュツごっこしてんだよ😅