最近、北朝鮮住民の間で統一教会に対する関心が高まっている。安倍前首相を暗殺した動機に統一教会があると述べた犯人の陳述内容が対北ラジオ放送で報道され、一波万波を呼んだからだ。

 北朝鮮中央保安部の知人は、北朝鮮に進出している統一教会の関連企業の存在と共に、以下のように指摘する。

「統一教会が巨大な組織であるということは知っていたが、安倍前総理の暗殺原因になるほどとは知らなかった」
「今、北朝鮮当局はこの事実が住民の間に広がるのを恐れている。今回の不幸な事件が、北朝鮮と30年間にわたって良好な関係を続けてきた統一教会に対して、住民が否定的なイメージを持つ危険性があるからだ」

 北朝鮮は、なぜ統一教会に対する北朝鮮住民の関心に敏感に反応するのだろうか。統一教会は、どのようにして北朝鮮と持続的な関係を築くことができたのだろうか。布教と宣教を目的にした統一教会の北朝鮮進出過程はどのようなものだったのか。そして、対北支援を狙って北朝鮮当局は統一教会をどのように利用してきたのだろうか──。


脱北者がひもとく、統一教会による北朝鮮支援の30年史
北朝鮮での布教を目指した文鮮明と、北朝鮮に流れ込んだ信者の寄付
https://jbpress.ismedia.jp/articles/-/71560