戦後の日本を代表する起業家で、松下幸之助氏や本田宗一郎氏らと並ぶカリスマ経営者の稲盛和夫さんが老衰のため、90歳で人生の幕を閉じた。

【画像全2枚】

脱サラ後27歳で京都セラミック(現・京セラ)を創業し、電気通信事業の自由化に伴い、前身のDDIを設立後、トヨタ系のIDO(日本移動通信)に合併を呼びかけ、第二電電(現・KDDI)を立ち上げたほか、晩年は経営破綻した日本航空の再建にも尽力した。

きょうの各紙にも1面、経済面のほか、社会面などにも「評伝」とともに大きく取り上げている。例えば、「業種超え成長導く、稲盛理念3社に今も」、「『利他の心』経営の礎、日航再建『日本のため』」(読売)や「逆境に咲いた真心、『フィロソフィ』『アメーバ経営』枠超えて」(朝日)、さらに「異業種挑戦恐れず、KDDIも育て」(毎日)、「心を重視経営の神様」(産経)、「時流を読むベンチャーの神」(東京)のほか、日経は「平成のカリスマ経営者、京セラ・KDDI創業、劣等感バネ、共感呼ぶ」などと、その功績について語り尽くせないほどに伝えている。

亡くなったのは8月24日、告別式は近親者で行ったそうだが、後日、お別れの会を開くという。畑違いの政界とは比較できないが、卓越した経営手腕で世のため人のために多大な功績を残したこの名誉会長こそ、“国葬”レベルで哀悼の意をささげても反対する国民は少ないのではないかとも思われる。

カリスマ経営者の訃報はともかく、日産自動車が、小型車『マーチ』の国内販売を終了するという。きょうの読売が、1982年10月に誕生したマーチが「40年の歴史に幕を下ろす」と報じている。それによると、現行モデルはタイ製だが、8月末に日本向けの生産を終えるという。ただ、海外の一部では『マイクラ』としてマーチの販売を続けるほか、欧州では、マイクラの後継車に位置づけるEVを仏ルノーと共同開発し、発売する計画もあるそうで、日産はハイブリッド車(HV)や電気自動車(EV)といった電動車に投資を集中するとも伝えている。
https://news.yahoo.co.jp/articles/6e43765adbde9abd777cbf8e644702e5d37055b9