山梨学院・鈴木 天国の妹とともに踏みしめた聖地 「悔いはないよ、と伝えたい」
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山梨学院・鈴木斗偉内野手(3年)は、青空の下、天国の妹とともに聖地の土を踏んだ。
鈴木が4歳の時、わずか3歳だった妹・湖々さんが天国へ旅立った。先天性の心臓病だった。
「つらい時はたくさんあるけれど、立ち上がれる強い後押しになっている」という湖々さんの名前をグラブと帽子に。
手のひらには「ここちゃん」と自ら書き込み、試合に臨んだ。

母・友美さん(46)が「(湖々が)おうちにいる時は、お世話をお手伝いしてくれていました」と言うように、幼少期から妹思いだった鈴木。
試合前には「楽しくプレーしているところを見てほしい」と、最愛の妹に語りかけた。
鈴木が小学1年で野球を始めた頃から、スタンドで応援する母の元に1匹のチョウが飛んでくるようになった。
「飛んできたら勝つんですよ」、友美さんは優しく笑う。ずっと見守ってくれている湖々さんに、この日も勝利の願いを込めた。

最後の夏、鈴木は4打席全て内野ゴロに打ち取られ、チームも1回戦で姿を消した。だが
「最高の状況の中でプレーできたのは、妹が見てくれていたから。甲子園で終われたのは一生の宝物」と誇らしげに話した。
「3年間よく頑張ったから、悔いはないよ、と伝えたい」。いつまでも一緒に。高校野球は2人の青春だ。