>>241
あるとき、レースやレース後のインタビューなど、自分の過去の映像を大量に見直す機会がありました。昔の映像から順に現在まで見ていくなかで、ふとあることに気づいたんです。

「俺、30歳を境に、まったく笑わなくなってるな」

 その変化は実に顕著で、そこには険しい表情のまま、早口で淡々と機械的に喋っている自分がいました。

 30歳の年といえば、2016年。マカヒキでダービーを勝たせてもらった年です。前年には、約1年半にわたり一緒に戦ってきたハープスターが引退。ダービーを勝たせてもらった意義はもちろん大きなものでしたが、僕にとっては、とにかくハープスターの存在が大きかった。

ということらしい