それだけ穴が多いということか。現在Bクラスの原巨人はAクラス浮上へ向け、目の前の一戦に集中している。その一方で球団は来季の巻き返しへ着々。昨オフは「発掘と育成」を掲げ〝封印〟したFA補強を、今オフは2年ぶりに解禁する方向だという。この動きにライバル球団からは「いったい誰にいくのか?」と警戒の声が上がっている。

上位浮上を目指すチームは、1日は休養日となった。前夜8月31日にヤクルトと演じた、今季NPB最長5時間28分の死闘ドローから一夜明け、ナインは2日からの阪神戦(甲子園)に向けて体調を整えた。

 羽を休めた選手たちとは対照的に、水面下では来季の補強に向けた動きが始まっている。今季は球団も現場も例年以上に若手の育成と底上げに力を入れてきた。昨オフのフロントは「若手の成長にフタをしない」と補強は助っ人とドラフトにとどめ、FAは9年ぶりに見送り。指揮を執る原監督も「五分と五分の力ならば実績のない若い選手を使う」と号令をかけ「辛抱、辛抱」と自らにも言い聞かせつつ若手の起用を続けてきた。