ヤクルト・村上の50本塁打到達。20年前の02年に巨人で50本塁打を達成した松井秀喜氏(48)は、「ずぬけた存在」と評価した。

 松井氏は村上の成績の突出度に注目。米国在住のためプレーを直接見る機会はないが「周りとは違うものを持っているということ。22歳で、いろいろなものを兼ね備えているのだと思う」と評価する。量産の鍵は甘い球を打ち損じないこと。「四球ありきで攻められると本塁打は難しい。でも投手も人間。甘い球は必ず来る。それを一振りで仕留められるか。打ち損じると次はない」と語った。

 02年は140試合制の139試合目のヤクルト戦(東京ドーム)で49、50号を放った。メジャー移籍が取り沙汰され、本拠地最後の一戦でもあったが「50本塁打という意識は、あまりなかった」とする。頭にあったのは、むしろ3冠王。今季の村上と同じく本塁打と打点のタイトルをほぼ手中にし、打率で中日・福留孝と争っていた。「記録への注目が高く、やりにくさはあった。でも何とかいつも通りに打てた」と振り返った。

 村上については「高いレベルを維持するのは大変だが、すでに3、4年成績を残している。素晴らしい選手なので心配はない」と太鼓判を押した。