ネット上に「原、辞めろ!」とファンの“解任要求”があふれる中、チーム関係者によれば、「原監督は今オフ、2年ぶりのFA補強に乗り出す可能性が高い」という。

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 球団内には、「補強によるつぎはぎのチーム強化ではなく、育成に本腰を入れるべき」とのまっとうな意見もあることにはあるが、原監督に編成を含めた全権を与えている手前、強く希望されれば無碍にはできない。チーム打率(.242)、チーム防御率(3.82)ともにリーグワーストの惨状を目の当たりにするフロントも、最終的には補強を認めざるを得ないともっぱらである。

■16年で16人を引き入れたものの

「そうでなくても、今オフはFA市場が活況ですからね。野手では、西武の森友哉(捕手=27)、楽天の浅村栄斗(内野手=31)、広島の西川龍馬(外野手=27)。投手にも、阪神エース格の西勇輝(31)ら他球団の主力選手が目白押し。昨年、巨人はFA補強を封印しましたが、あれは市場が不作だったから手を挙げなかっただけの話。2年連続V逸どころか、47年ぶりの最下位もあり得る状況では、若手育成なんて悠長なことは言ってられないでしょう。森と浅村の両取りもあるとみています。なにしろ、原監督は長嶋(茂雄)さん以上の欲しがり屋。計16年の監督生活で16人ものFA選手を獲得していますから」(巨人OB)

 チーム再建をFA補強で──原監督には当たり前の思考回路なのだろうが、引き入れた過去16人のFA選手を見ると、成功率は決して高くないことが分かる(別表)。

 特に2014年以降に獲得した8選手は、丸を除いて壊滅状態。20年オフに4年8億円でFA入団した梶谷は1年目から故障が相次ぎ、汚名返上を期した今季もリハビリ中の5月に左膝半月板の手術を受け、一度も一軍に上がることなく今に至る。同じ年に2年2億円で入団しながら、大半を二軍で過ごす井納も同様である。梶谷はDeNA時代から故障が多く、古巣で130試合以上に出場したのは14年間でたったの3度。井納もピークを過ぎた投手ともっぱらで、巨人の調査能力というか、原監督の見立ての甘さを露呈する結果になっているのだ。

 安易な補強は若手の芽を摘むだけ。生え抜き選手の伸び悩みが指摘される今の低迷も、原政権で繰り返されてきた短絡的なチーム強化策の延長線上にあるのが、分からないのだろうか。
https://news.yahoo.co.jp/articles/c84cec4ff7d1c3d86b55af5c0d5b887a12ff2de2