広島一家失踪事件は不審な点が多いことでも有名な事件ですが、まず、山上一家には失踪する理由が見つかっていません。つぎに、親族から通報を受けて警察が山上宅を調べた際にも、家が荒らされた様子や争った形跡などはなく、血痕の反応もありませんでした。さらに、玄関は施錠されていて、誰かが押し入った様子も無く、現金や通帳などもそのまま残されていたため、強盗などが侵入した様子もありませんでした。
 
部屋の中には布団が敷かれており、シーツには乱れは無く、翌日に着るための着替えも用意されていて、いつもの日常を感じさせる様子です。また、台所の電気はついていて、翌日の朝食が用意されて虫除けネットがかぶせられていました。
 
広島一家失踪事件が起こった当日の現場の様子は、旅行を控えた順子さんの旅行バックや代金が置かれたままで、順子さんと千枝さんの運転免許証や携帯電話も置きっぱなし。無くなっていたのは、4人分のパジャマとサンダルと車だけという状況で、失踪するために準備を整えた様子も無く、何者かに急かされた様子も無いのです。