安倍晋三元首相が銃撃され死亡した事件で、無職山上徹也容疑者(41)=殺人容疑で送検、鑑定留置中=に対し、全国から100万円を超える現金が差し入れられていることが、関係者への取材で分かった。

 事件は8日で発生から2カ月。世界平和統一家庭連合(旧統一教会)に家庭を壊されたと主張する同容疑者を支援する動きについて、識者は「事件の正当化につながりかねない」と警鐘を鳴らす。

 事件は7月8日午前11時半ごろ発生。銃撃後に現行犯逮捕された山上容疑者は、母親が入信する旧統一教会への恨みを述べ、「安倍氏が(旧統一教会と)つながりがあると思って狙った」と動機を説明した。

 奈良地検は山上容疑者の刑事責任能力の有無を調べるため、大阪拘置所(大阪市都島区)での鑑定留置を続けている。
関係者によると、拘置所には現金書留での100万円を超える現金や、衣類、食料品、漫画本の差し入れが寄せられている。
収容し切れず、一部は弁護人を通じて親族宅に届けられたという。

 ネット署名サイトの「Change.org(チェンジ・ドット・オーグ)」では、山上容疑者の減刑を嘆願する活動が続き、7900筆を超える署名が集まっている。
「事件に至る心情に同情を禁じ得ない」「彼は被害者だ」などというコメントも目立つ。

https://news.yahoo.co.jp/articles/ef1e11089de7c774888934d95d187eb6c6a38f85