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マイクロファイバー

マイクロファイバーはポリエステル・フリースやナイロン・ショーツなどの化繊衣類から洗濯時に流出し、排水処理場のろ過システムを通過、あるいは回避して、海やビーチ、河川や湖、そしてときには魚の胃の中など、あるべきでない場所に到達する5ミリ以下の極小繊維です。

パタゴニアがはじめてマイクロファイバーについて知ったのは2011年、カリフォルニア大学サンタバーバラ校の海洋生物学者マーク・アンソニー・ブラウン博士の研究により、世界中すべてのビーチで高濃度のマイクロプラスチック、とりわけファイバーが発見されたときです。
当初はフリースがおもな原因であるとされましたが、それ以来、すべての繊維がこの問題の一因であることを学びました。洗濯中には化繊および自然繊維の両方が抜け落ちるため、科学者たちは異なる素材に由来するマイクロファイバーの影響をいまも研究中です。自然繊維はやがては生分解しますが、化繊はせず、海のプラスチック問題の増幅をもたらしています。

これまで、パタゴニアはマイクロファイバー汚染の解決策を探る5つのプロジェクトに資金を提供してきました。また、抜け落ちを最小限にするための繊維タイプおよび構造技術の識別を、独自の素材開発チームに依頼しました。
その取り組みを支援するため、パタゴニアはノースカロライナ州立大学にマイクロファイバーの抜け落ちにつながる繊維の特徴を理解し、布地の洗濯時の繊維抜け落ちの可能性を査定する早急なテスト方法を開発する研究を委託しました。
ごく最近では、REI、MEC(マウンテン・エクイップメント・コープ)そしてアークテリクスとのパートナーシップのもと、非営利団体の〈オーシャン・ワイズ〉、バンクーバー水族館、メトロバンクーバーに、地元の排水処理場のマイクロファイバーのろ過効率についての研究を委託しました。
私たちはこれらの成果について、またパタゴニアが学んだことについて、すべてブログに投稿してきました。