あの人は今  元アイドル 小日向美穂さん(30歳)

2025年、M@STERS OF IDOL WORLD!!。 それをテレビで見つめる女がいた。
17歳で将来を嘱望され346プロダクションからアイドルデビューした、小日向美穂さんだ。
「あの頃は若かったですね(笑)」若き日を回想する小日向美穂は、どこか寂しげだ。
「未だに当時の夢を見ることがあるんですよ。M@STERS OF IDOL WORLD!!で、私がセンターでパフォーマンスする夢を」
小日向さんは22歳の時に飲酒過多の影響で咽頭癌にかかり、3年間治療を続けたが
結局元通りの歌声に戻ることはなく、事務所から解雇通告を受けた。
今は小料理屋を営む傍ら、地元でアイドル養成所のトレーナーを勤めている。
暖簾の屋号の文字は同郷の第2代シンデレラガール、神崎蘭子の手によるものだ。
「いらっしゃい」。新八代駅東口から歩いて5分。
「小料理屋 ばってん」の藤色の暖簾をくぐって店内に入ると淡い桃色の着物を
着た小日向美穂さんと元担当プロデューサーで夫、智浩さんの元気な声に迎えられた。
「去年の4月にオープンしました。暖簾の『ばってん』という文字は蘭子ちゃんに書いてもらったものだし、開店に合わせて新聞やテレビでも取り上げてもらった。
おかげで、県外から足を運んでくださるお客さんが多かったのはうれしかったですね」
小日向さんは本当に嬉しそうに、記者に語ってくれた。
とはいえ、その分、プレッシャーも大きかったという。
かつてのアイドル仲間で現在ママタレントとして活躍中の五十嵐響子について尋ねると…
「知ってます?第10回CG総選挙までは私の方が(順位)上だったんですよ?」と、おどけ
「私も病気さえ無ければって…歯がゆいですけど」
「今はもうアイドルに未練はありません。今度はこの、小料理屋でお客さんに笑顔になってもらえるよう、がんばるだけです!」
(写真)吉祥瑞鷹を手に持つ小日向さん