斎場で遺体を火葬し、遺族が収骨した後に残る「残骨灰」について、京都市は初めて、灰に含まれる金などの貴金属を精錬して売却する。金や銀など約35キロ分を計約1億1945万円で売却する見通しで、関連議案を9月市議会に提案する。残骨灰の売却を巡っては、既に大阪市や横浜市が行っている一方、故人の尊厳の観点から慎重な自治体もある。

市が売却する貴金属は、市営の火葬場「中央斎場」(山科区)で2021年1~9月に発生した残骨灰約39トン分から回収された。

 今回、処理業者によって精錬された貴金属の内訳は、金約7・2キロ(約5980万円)▽パラジウム約6・3キロ(約5670万円)▽銀約21・1キロ(約190万円)▽プラチナ約0・2キロ(約103万円)――。議案が可決された日の相場価格に合わせて市が本契約を結ぶ。
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