ウェストはヘレフォードシャー州のマッチ・マークル(英語版)村に八人兄弟(姉と弟がそれぞれ夭折している)の長男として生まれた。彼によるとウェストの父ウォルターは「娘を犯すのは娘をつくった父親の特権」と言いはってウェストの妹と父娘相姦をしたり、子供に獣姦の教育を行っていたとされ、そんな父親を死ぬまで尊敬していたという。また彼は母デイジーからもまた性的虐待を含む激しい体罰を加えられており、「村のみんながやっている」と言われて母子相姦をしたという。

彼はやがて嘘でもおべっかでもひたすらしゃべることにより多くの女性と性行為に耽るようになり、母親は激しく嫉妬ししばしば彼をひっぱたいた。やがて彼は13歳の妹との性行為で告発され裁判にかけられたが、「みんなもやっていることだろ?」ときょとんとしており結局は釈放された。

この事件により実家から出ることを余儀なくされたウェストはパキスタン人男性との間で妊娠していたスコットランドグラスゴー出身の売春婦リーナ(キャサリン)・コステロ(1944年-1971年)と出会った。彼はそれまで多くの性行為を繰り返していたが、倒錯的な性行為は初めてだったためにあっという間に彼は彼女にはまり込んで結婚してグラスゴーへ移住した。パキスタン人との間の義理の娘・シャーメイン(1963年-1971年)が生まれ、続いて1964年にはウェストの実の娘・アンも生まれた。この妻の友人(2人の子供の乳母として同居していたがウェストの子を身ごもっていた)を殺害したのが連続殺人の始まりだった。