戦時中の高校野球

この大会、通常の野球ではあり得ない理不尽なルールが採用されていました。その最たるものが「交代禁止」。「選手交代ならびに控え選手の起用は、負傷の場合を除いて原則禁止する」……つまり、プレー不可能な大ケガでない限り、選手は必ず最終回までプレーしろ、というのです。「兵士は戦場で交代などできない」という訳のわからない理由からでした。

大会中、フェンスに激突して足を何針か縫うケガをした選手も出ましたが、交代させてもらえず、そのままプレーしたそうです。さらに驚くのは「死球をよけてはならない」……突撃精神に反するからだそうで、ボールが当たっても一塁には行けず、そのまま続行だったそうです。こうなって来ると、もはや野球でもスポーツでもありません。