東京 特養入所者の暴行死事件 殺人疑いの職員を札幌市内で逮捕

今月16日、東京・北区の特別養護老人ホームで、入所者の山野邉陽子さん(92)が暴行を受け死亡した事件で、警視庁は、当日から連絡が取れなくなっていた施設の職員、菊池隆容疑者(50)を、殺人の疑いで逮捕状を取り、全国に指名手配していました。

警視庁が行方を捜査した結果、25日午後3時すぎ、札幌市内で確保し、殺人の疑いで逮捕しました。

警視庁によりますと、札幌市白石区のマンションで、長時間、非常階段に不審な人物がいるという住民からの通報を受けて警察官が現場に駆けつけ、その後、菊池容疑者と確認したということです。

事件のあと、都内で現金およそ90万円を引き出し、新幹線や在来線を乗り継ぐなどして翌日の今月17日には札幌市内に到着し、1週間余りにわたって潜伏していたとみられるということです。

逮捕された当時、現金およそ50万円のほか、刃渡り10センチのナイフを所持していて、警視庁の調べに対し「女性から悪口を言われ、殴るなどして殺害した。北海道で死のうと思った」などと供述しているということです。

女性は顔などに熱湯をかけられやけどをしていましたが「暴行のあと反応がなくなり、お湯をかければ起きると思った」などと説明しているということで、警視庁が詳しいいきさつを調べています。