──渡航届を出したということは、予定通り、フランスには行くんですか?

ミルコ 行きますよ。

──ほかのレースで騎乗できそうな馬がいるとか?

ミルコ 今のところはいないです。1頭でも乗れるように今も頑張っているけど、凱旋門賞の日は、ただでさえみんなジョッキーが決まってしまっているから難しいね。

──そうなってしまう可能性もわかった上で、渡航届を出したんですね。

ミルコ そうです。凱旋門賞に騎乗できるかどうかなかなか決まらなかったんだけど、決まるまで待っていたら、そのあいだに10月1週目の騎乗依頼が入ってしまうかもしれないでしょ? で、急に「凱旋門賞で乗れることになったからフランスに行きます!」となったら、日本の関係者に迷惑を掛けてしまう。だから、いろいろわかったうえで早めに動いた。

──10月1日の競馬に乗ったあとに行かれるんですよね。

ミルコ 予定通りです。土曜日の競馬が終わってからフランスに行って、凱旋門賞を観戦して…。弟に会いに行くよ。弟を応援しに行く。そのあと、4日にお母さんに会いに行ってから、日本に帰ってきます。

──仕方がないこととはいえ、振り回された感が否めませんね。ミルコさん、怒ってない?

ミルコ もともと決まっていたわけではなかったからね。調教師さんが「ミルコに乗ってほしい」と言ってくれただけでもうれしかったし、凱旋門賞だから、「フランス人ジョッキーで」という馬主さんの気持ちもわかります。もちろん、残念だけどね。まぁもうちょっと早めに決めてくれたらうれしかったかな(苦笑)。本当に残念だけど、しょうがない。だから怒ってないよ(笑)。

──お忙しいなか、ありがとうございました。今、移動中ですよね?※この電話取材が行われたのは、中山競馬場に移動中の9月23日(金)の19時30分。

ミルコ 移動中だけど、電話は全然大丈夫です。なんかね、だいぶ前から新幹線止まっちゃってるから。

──そうなんですか!?

ミルコ そうなの。なんか大雨で動かなくなった…。本当にすごい雨だよ。今はね、三河安城駅でずっと止まっている状態。どうしよう、大変!

マジでただの里帰りやん