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この謙虚な武道家はどこへ...?

柔道について「柔道は単なるスポーツでは無い。柔道は哲学だ」と語っている[※ 12]。また、少年時代は喧嘩ばかりしている不良少年だったが、柔道と出会ってその生活態度が改まったと述懐している。大統領になってからも、大統領以前に書いた『Учимся дзюдо с Владимиром Путиным (プーチンと学ぶ柔道)』という本を出版しており、その中で嘉納治五郎・山下泰裕・姿三四郎を柔道家として尊敬していると記している。柔道の師は、2013年に逝去したロシア柔道連盟副会長のアナトリー・ラフリン(ロシア語版)[168]。

2000年7月の九州・沖縄サミットでは沖縄県具志川市(現在のうるま市)を訪問し、柔道の練習にスーツの上着を脱いだYシャツ姿で飛び入り参加した。掛かり稽古(お互いが交互に投げる練習形式)を行い、相手の中学生を投げた後に今度は同じ相手に投げられるというパフォーマンスを披露した。中学生は大統領相手にためらったが、プーチンに促されて投げた。投げられるプーチンの姿は印象的で、その写真や映像は世界中に報道された。警備員やSPは稽古とはいえ大統領が投げられるとは考えられなかったようで、非常に驚いたという。

2000年9月の来日時には、講道館で技の型を当時の首相森喜朗の前で演武した。当日、講道館より柔道六段の名誉段位贈呈を提示されたが「私は柔道家ですから、六段の帯がもつ重みをよく知っています。ロシアに帰って研鑽を積み、1日も早くこの帯が締められるよう励みたいと思います」と述べて丁重に辞退した。