―そして、2012年、オルフェーヴルで挑戦。本当に惜しいレースでした。

池江「実際、自分も直線の途中までは『こんな簡単に勝っていいのかな』と、夢見心地というか、フワフワした気持ちになっていました。その3秒から5秒くらいは、すごく幸せな感覚でした」

 ―残念ながら、最後はヨレてしまい、ソレミアに差されてしまいました。

池江「とにかく悔しかった。スミヨン騎手に1回でも、調教でオルフェの危うさを体感してもらっておけばよかった。オルフェーヴルは、長い時間、1頭だけになると、我を忘れてしまい、コントロールができなくなる時があった。スミヨン騎手も映像で見て、危ないところがあるのは分かっていたと思うけど、実際に体感したものと、してないものとの差は、雲泥万里だったと思う」

10年前の事件を忘れるな