「差別用語。相手ファンが負けた腹いせにやっているんだろう。言葉の暴力で、最低のこと」。広島と阪神で通算119勝を挙げた元投手、安仁屋宗八さん(78)は憤る。「絶対に使っちゃいけない言葉。侮辱だ」と強調した。

ツイッターやネット掲示板では、カープの試合内容が話題になると、必ずといっていいほど「ケロカスは黙れ」「ケロカス弱すぎ」といった書き込みが多く目につくようになる。
「ケロイド」と「カス」を組み合わせた造語だ。広島が1945年、原爆の被害に遭い、ケロイド状のけがを負った人もいたことから付けられた言葉のようだ。 
さらにひどい書き込みになると、「ケロカスって朝鮮の臭いがする」などと、民族差別とも組み合わせた投稿もある。 

安仁屋さんだけでなく、被爆者も憤りを隠さない。広島被爆者団体連絡会議の田中聡司事務局長(78)は「面白がって使っているんだろうが、明確に差別だ」と眉をひそめる。
「ケロイドがあった被爆者は、爆心地近くで『直爆』を受けた人たちで、本当に苦労された。結婚差別や就職差別もあった」と話した。

https://news.yahoo.co.jp/articles/927d87b98f8445125a127c5ed23639d0d16b7c94