>昨今のコロナ禍における巣篭り需要の拡大で、インターネットはより間近な存在になった。今や多くの者の“家”はそこに存在する。
>様々な観点から取材を重ねた末に、成り行きで筆者が訪れたインターネット掲示板では驚くべき文化が定着していた。
>そこでは、書き込みに訪れた大多数の者が関西弁を巧みに操り、様々な話題について真剣に討論している。
>語尾には「やん」「やで」を付けることは勿論の事、男性はおろか女性であろうレス主が自らを「ワイ」と名乗る特異な世界だ。
>生まれ育った地域や性別に関係なく関西弁で書き込むことがこのコミュニティのルールであり、彼らはそれを“標準語”として位置付けている。
>しかしながらインターネット上でのやり取りでのみならず、実社会での会話でも前述の掲示板の影響は散見されており、似非関西弁での日常会話は今やあちらこちらで耳にする。
>インターネットコミュニティが新しい“日常”になり、かつての美しい日本語は著しく乱され“日常”は侵されつつある。
>彼らを全否定するわけではないが、今こそ“巣篭り”から飛び立つ勇気を持つべき時期に差し掛かっているのではないだろうか。