来季も現役とのこと


 DeNAの藤田一也内野手(40)がプロ19年目で41歳となる来季も現役を続行することが11日、分かった。球団も勝負強い打撃と堅守に期待して契約を結ぶ方針だ。

 「ベイスターズ愛」に満ちた男は、バットもグラブも置かない!近大から04年ドラフト4位で横浜(現DeNA)に入団した藤田は、12年途中楽天にトレード移籍。翌13年には正二塁手で球団創設初の日本一に貢献した。

 39歳だった21年オフ。楽天からは、功労への敬意を表しプレーヤー以外のポジションで球団に残る道を提示された。だが誠意に感謝しつつ「何とかあと1年はプレーしたい」と、現役続行の道を探った。そこで声がかかったのが、古巣のDeNAだった。

 復帰元年の今季は、33試合(先発1試合のみ)で36打数9安打、打率・250、0本塁打、5打点。長年の経験を礎にして野球に取り組む姿勢は、成長途上の若手の手本となった。

 8日の阪神とのCSファーストS初戦では、三浦大輔監督のサプライズ起用で「6番・三塁」の先発出場。黒星を喫した際に「やってやるぞの気持ちだった。勝ちたかった」と悔しさをにじませていた。

 1勝1敗で迎えた10日の第3戦は、2―3の9回1死満塁の一打サヨナラの好機で代打出場も二ゴロで本塁併殺。一塁ベースには、高校球児のように頭から滑り込み、しばらくの間下を向いて動けなかった。

 チームに貢献できなかった悔しさ。それも、現役続行へのモチベーションとなった。球団は将来指導者としての活躍も期待しているが、来季は「コーチ兼任」ではなく選手一本でグラウンドに立つことも濃厚だ。

 最下位から2位に躍進した三浦監督体制の3年目。ナインからも信頼が厚い男は、チームを支えるため体にムチを入れユニホームに袖を通すことになる。
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