■「多ければいいというものではない」と権藤博氏

 1998年に横浜(現DeNA)をリーグ優勝、日本一に導いた評論家の権藤博氏は、日刊ゲンダイのコラムでこう書いている。

「私の横浜監督時代、打撃コーチは1人だった。もちろん、投手担当もベンチとブルペンに1人ずつ。指揮系統を一本化することで選手の混乱を防ぎ、コーチにもそれぞれの担当部門で責任を持ってもらうためだった」

「コーチは多ければいいというものではない。人数がいればいるほど、選手は誰の言うことを聞けばいいのか迷うし、あっちの顔もこっちの顔も立てなければと、いらぬ気を使うことにもなる。コーチはコーチで責任の所在が曖昧になり、チームや選手との向き合い方に問題が生じる可能性も出てくる。むしろマイナス面が大きいと、私は以前から複数コーチ制を否定してきた」

 そうでなくても、ただでさえ巨人はコーチの人数が多い。三軍制を敷いて育成選手を多く抱えるチーム事情があるとはいえ、今季は原監督を含めて計30人の大所帯。一軍は4位Bクラス、二軍もイースタン・リーグの3位に沈み、若手の育成にも大きな成果は見えなかった。指導体制が機能しているとは言い難い。

https://news.yahoo.co.jp/articles/c115e98a4c027611a566168ecf9807bf673caaf5