佐久間宣行: 俺もね、『波8』は好きだったけど。で、『はねる』も……俺はテレビ東京の人間だから。
「いいなー、フジテレビはやれて」ぐらいの感じで。半分妬みぐらいで見てたんだけど。ADで忙しいから、まとめ録りしてしか見れないわけ。日曜とかにまとめて3本とか見るっていう。
「えっ、ちょっと信じらんないぐらいコント、面白いんだけど?」って。衝撃だったよ。その、グローバルTPSとかもそうだし。
秋山竜次: はいはい。
佐久間: グローバルTPSっていうのは秋山がマルチ商法のキャラクターみたいなね。
秋山: いや、あれもだから喫茶店で……あのネタも、実は僕が新宿のルミネの合間に行っていた純喫茶で、周りが全員、3人組だったんですよ。
佐久間: 新宿のね、デカい喫茶店とか、みんな3人組でマルチの人たちが説明していたり、するもんね。
秋山: 1人でネタ考えに行った時に周りの席の法則に気づいて。みんな、ファイル広げてて。それで、隣にいるやつの言ってることを丸写しにしたんですよ。で、それのほぼ会社名を変えただけのコントですから。
佐久間: フハハハハハハハハッ! あの、ちょっとだけもらっていいですか?
秋山: 「はい、えーっ、簡単にねっ、ちょっとお話の方を聞いて……えー、よろしいかな? えっとね、新しいシステムがあるんだけどー。これ、ペイズリーシステムっていうシステムなんだけどー、わかるかなー?」
佐久間: 嬉しい!(笑)
秋山: これ、マジで豹変したんですよ。
佐久間: ああ、本当?(笑)
秋山: 本当に豹変したんです。普通に。
佐久間: いや、もう衝撃だったよ。面白すぎて。
秋山: で、みんな、なんかよくわかんない顔をしている大学生みたいなのが「あっ、はい……」みたいな。それでなんか、1回戻って。向こうになんかボスみたいなのがいて。
「ちょっと待ってくださいね。1回、話をしてくるんで」なんて。「なんか奥に話に行ったぞ?」みたいな。
佐久間: そしたらまた戻ってきて。
秋山: また戻ってきて。今度は女の人が泣き出して。(泣きながら)「なんでわからない? わからないんだったら、わかるまで説明するしっ!」って言い出して。「これ、まるまるコントにしてください」って作家さんに相談したんですよ。
佐久間: 実体験を(笑)
秋山: 実体験を作家さんに台本にしてもらったんです。
佐久間: すごいよ。あれはもう……すごいシリーズ、やってたよね?
秋山: やっていました。かなりやりました。香取信吾さんまで交えて(笑)
佐久間: すげえな(笑)
秋山: そうなんですよ。そう。あれ、よかったっすね。もう今、あんなネタできないっすよね。
佐久間: ああ、そうかもしんない。
秋山: あんな感じのやつは。僕、その後に、あれをやってる時にたまたま喫茶店に行った時に「トントン」って叩かれて。「えっ?」って見たらスーツを着たやつがいて。
「秋山さん……」って。「えっ、マジかよ?」と思って。たぶん、そっちの人なんですけど。「なんかすげえ言われるかな?」と思ったら名刺をいただいて。「いや、才能ありますよ」って。スカウトされたんですよ。
佐久間: フハハハハハハハハッ! マルチの人に?(笑)
秋山: マルチの人にスカウトされたんです(笑)