阪神、松尾汐恩(大阪桐蔭)1位指名の可能性浮上

20日のドラフト会議で、阪神が大阪桐蔭の松尾汐恩捕手(動画)を1位候補に挙げていることが18日、分かった。
高校通算38本塁打のスラッガーで、内野もできる万能選手。

聖地で通算5本塁打を放った“甲子園の申し子”が、ポスティングシステムでメジャーリーグに挑戦をする高校の先輩、
藤浪晋太郎投手に続いて入団すれば、虎党が大いに喜びそうだ。

阪神が“甲子園の申し子”を1位指名する可能性が出てきた。大阪桐蔭の松尾は甲子園通算5本塁打を放ったスター選手。
今春選抜で優勝し、夏の選手権でも8強入りして高校野球ファンを魅了してきた。
強肩の捕手でありながら、内野もこなす俊敏さと器用さを兼備。攻守でセンス満点の逸材なのだ。

9月に米国で行われたU18W杯には、日本代表の一員として出場。
打率・321、6打点の好成績で、ベストナインにあたるオールワールドチームの捕手に選出されるなど、早くも木製バットに高い順応性を示した。
捕手評価ながら、運動能力の高さから、野手でも勝負できる潜在能力を秘めている。

ある球団関係者が今秋のドラフトの補強ポイントを「右打ちの野手」と明かすように、打力を売りとする若手には、前川、高寺ら
今夏の甲子園大会中には、畑山俊二統括スカウトが「いつ見てもコンスタントに結果を出している数少ない選手」と“三つ星級”の賛辞を贈っていた。
巨人が1位公表をしている浅野に対し、松尾なら一本釣りの可能性もある。キャスティングボートを握る岡田新監督の胸の内はどうか。

17日のテレビ番組で、浅野について水を向けられ「高校生だからね」と言葉を濁した。
18日、甲子園球場を訪れた際にも多くを語らず、発言の真意は不明のままだ。
球団内には両者を推す声があり、超高校級スラッガーのどちらを指名するのか。19日の会議に自らが加わり、1位指名の最終結論を出すとみられる。

仮に松尾を指名すれば、猛虎との運命の赤い糸を感じずにはいられない。松尾の大阪桐蔭の先輩、藤浪のポスティングシステムが17日に容認されたばかり。
12年に春夏連覇を達成した甲子園の大スターが去ったとしても、その後輩にあたる新しい甲子園のスターが入ってくる――。
こんなストーリーを描ければ、聖地を本拠地とする球団としては、願ってもない展開だ。