勝負強さもプラス評価になる。7月13日の愛知大会・中部大第一戦。12球団22人のスカウトが殺到する前で、同点の8回、右翼に決勝3ランを放った。
気負わずに大一番で結果を残す。精神力の強さはプロの世界で欠かせない。名古屋生まれの名古屋育ち。
「いままでで一番楽しい試合。今日の打球が一番よかった。高卒でプロに行きたい」と声をはずませた。甲子園出場こそ果たせなかったが、存在感を発揮していた。

その名を広く知らしめたのは秋になってからだ。10月10日にソフトバンクが1位指名を公表。イヒネはかねて柳田悠岐を理想像に掲げており
「すごく憧れ。現実味を帯びてきました。柳田選手がいるチームになる可能性がある。見て盗みたいし、話を聞いてみたい」とプロ入りを心待ちした。

素材はピカイチ。あるスカウトは「イヒネが数年後にショートで大活躍すれば日本の野球界も大きく変わる」とまで話していた。