東京大学などのチームは、探査機はやぶさ2が、小惑星「リュウグウ」で採取したサンプルを密閉して気体ごと地球に持ち帰ることに成功し、太陽系が形成された時の「希ガス」などの成分が検出できたと発表しました。

 東大やJAXAなどの分析チームによりますと、地球圏外で採取されたガスを気体のまま持ち帰ることができたのは、世界で初めてだということです。

 チームがその気体を分析した結果、太陽系が形成された当時に取り込まれたとみられる希ガスが多く見つかり、「リュウグウ」が宇宙の原始的な状態を今も保存している小惑星であることが確認できたとしています。

 さらに、「リュウグウ」が太陽系の外側から地球と火星の間にあたる、現在の位置に移動した時期について、今からおよそ500万年前とみられることも新たに解明されたということです。

 チームを統括する東京大学大学院理学系研究科の橘省吾教授は、「リュウグウの来し方行く末やほかの小惑星の成り立ちを今後解明するうえで大きなヒントになりうる」と話していました。

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