>金利上昇による打撃を受けたのは「ライアビリティー・ドリブン・インベストメント(LDI=債務主導投資)」という運用戦略をとる年金基金だ。デリバティブ(金融派生商品)による損失が、8月上旬からの累計で1250億ポンドから1500億ポンドに上るとした。

年金基金がファンドを通してLDIの運用戦略をとる場合、2~4倍のレバレッジ(てこ)をかけるのが一般的とされる。損失がかさんで取引相手方の金融機関からマージンコール(追加担保の差し入れ要求)を突きつけられた。支払いのための現金を捻出するために、保有資産の多くを占める物価連動国債を含めた国債、社債や海外株式の売りに動いたとしている。