根尾以下言うけど大切な試合任されてたエースは根尾やったし無方が怪我してなきゃ投手メインになってたやろコレ的に
それくらい高校段階で差あるやん柿木と

 -二刀流で注目された根尾の育成方針は。

 「投手ばかり…という形にさせたくなかったんです。根尾が投手だけでプロを目指すならば、やり方は変えられていたと思います。それなら高校レベルで言うと、もっとよくなった可能性はあったと思います。でも、僕の頭のどこかに、中田(日本ハム)を2年春に肘をケガさせてしまったことが、すごく残っているんです」

 -頭に残っていることとは。

 「中田は体が立派で、投球フォームも柔らかったし、僕は投手でプロに行かせたかったんです。ウサギとカメで言ったら、辻内(元巨人)のようなカメの選手を鍛えて、150キロを出せるようにはできたけど、中田なんて完全にウサギの選手でした。1年冬に付きっ切りでやったら、2年の春は151キロぐらいを出して。スピードガンの数字だけではなく、『うわー、すごいなあ』と思いましたもん。松坂投手(中日)ぐらいになるんじゃないかと思っていました」

 「でも、2年春にケガしてからは、元通りにはなりませんでした。球速が出ていても僕らからしたら全然で。中田のボールではなかったし、本人も首をひねってばかりで。だから、根尾を下級生からたくさん投げさせることは引っかかっていました。頭のどこかに中田のことがあって。根尾を最初から『投手、投手』としてしまったら、故障した時に将来が…というのがありましたね」

 -1年時の根尾の練習の比重は。

 「8割ぐらい野手でした。根尾は『投げたい投げたい』というのがあるんです。『昨日しっくりこなかったので、もう少し投げたいです』と言ってきても、ブレーキを掛けていました。理由を話すと分かってくれるので。そういう話をしたし、できる子でした」