ボストン大で致死率の高い新型コロナの変異型が開発された可能性 米国の不審な動き
https://news.yahoo.co.jp/articles/4db42cb0beae043a72f429b61dc3e97b62d11547

 世界保健機関(WHO)は10月19日「世界の一部では『新型コロナのパンデミックは終息した』と考えられているが、新型コロナウイルス感染症は依然として世界的な緊急事態であることに変わりはない」と警告を発した。

 WHOが再び危機感を強めているのは、オミクロン型の新たな変異型による感染が世界各地で拡大しつつあるからだ。
 米疾病対策センターによれば、米国では8月半ばの新規感染の9割近くがBA.5だったが、10月に入るとBA.5の割合は7割以下に下がった。代わって広がりを見せているのはBA.4に変異が加わったBA.4.6だ。8月に6%だった割合が倍増している。

 現在主流のBA.5に変異が加わったBQ.1.1も広がりを見せている。

 これらの変異型はBA.5よりも免疫をすり抜ける性質が強く、感染が広がりやすい可能性がある。試験管レベルの実験ではワクチンの抗体が効きにくく、抗体薬の効果も低下するとされている。


世界的に権威が高い英医学誌「ランセット」傘下の新型コロナの発生源究明に関する委員会(ランセット委員会)も今年9月「NIHは自らが支援する新型コロナに関連する研究内容の開示に消極的なため、新型コロナウイルスの発生に関与した米国の研究所が存在したかどうか確認できない状況が続いている」と批判した。

 ランセット委員会は「新型コロナの発生に米国の研究所が関与した可能性は排除できない」との見解を示したわけだが、その矢先の10月14日、ボストン大学の研究チームは「機能獲得実験を行い、パンデミック初期に流行した武漢型に、現在主流のオミクロン型のスパイクタンパク質(突起部分)を融合させた新たな変異型を作成した」とする論文を査読前論文のデータベース(bioRxiv)に公開した。研究チームによれば、新たな変異型の感染力はオミクロン型の5倍だ。オミクロン型では1匹も死ななかったマウスの集団に感染させたところ、その80%が死亡したという。

 英デイリー・メールが10月17日「致死率が高い新型コロナの変異型が実験室で開発された。多くの研究者は『この研究は危険であり禁止すべきだ』と非難している」と報じると、ボストン大学は「感染させたマウスの集団は武漢型では100%死亡しており、新たな変異型の致死率はそれほど高くない。実験もバイオセーフティレベルが高い施設で行われた」として「記事の内容は虚偽だ」と反論している。

 致死率の評価は定かではないが、問題なのはNIHの資金で機能獲得実験が行われたのにもかかわらず、ボストン大学の研究チームが連邦法で定めたNIH傘下の国立アレルギー感染症研究所による安全性についての審査を事前に受けていなかったことだ。