>>72

https://akiba-souken.com/article/58646/

――学園を舞台として始まるのも、そういったターゲットを意識したところがあったのでしょうか?

岡本 これまでも学校が登場するガンダムはありましたが、少年兵からスタートするとか、初手からシリアスな作品が多かったと思います。
今回の『水星の魔女』も、ストーリーを考える上で何回か転換点があって、最初は結構重いところからスタートする内容だったんですね。
でも、ちょうどその頃に、社会科見学で来た10代の子たちから話を聞くタイミングがあったんです。
そうしたら「ガンダムは僕らに向けたものじゃない」「(タイトルに)ガンダムとついていたら見ません」と言われて……。

――衝撃的な言葉ですね。

岡本 結構刺さりましたね。ガンダムは宇宙世紀シリーズはもちろんですが、宇宙世紀以外の作品にしても『機動戦士ガンダムSEED』(以下、『SEED』)から20年経っています。
それは歴史であると同時に、ある種、壁や重みのようにもなっていて、若い世代にとって入りづらさになってしまっていると思います。
これまでも若い世代が入りやすいように、クリエイターの方々がさまざまなアプローチしてきました。
しかしさらに彼らの身近な環境から作品をスタートさせるのがいいんじゃないかと思い、学園を舞台にしよう、という話が出た感じです。