南アジアにあるブータンは、発展途上国ながら2013年には北欧諸国に続いて世界8位となり、“世界一幸せな国”として広く知られるようになった。
国民が皆一様に「雨風をしのげる家があり、食べるものがあり、家族がいるから幸せだ」と答える姿が報じられたのを覚えている人もいるだろう。

 しかし、ブータンは2019年度版で156か国中95位にとどまって以来、このランキングには登場していない。

「かつてブータンの幸福度が高かったのは、情報鎖国によって他国の情報が入ってこなかったからでしょう。情報が流入し、他国と比較できるようになったことで、隣の芝生が青く見えるようになり、順位が大きく下がったのです」