ソウル DJポリスが必要?
2022年10月25日 16時00分 (10月25日 16時00分更新)

 ソウルを流れる漢江(ハンガン)の中州、汝矣島(ヨイド)で繰り広げられる「ソウル世界花火祭り」は、韓国最大級の花火大会として知られる。
新型コロナウイルス禍で一昨年、昨年と中止になったが、十月の週末、三年ぶりに開催されたので、見物に出かけた。

 日本とイタリアの花火チームが前座を務めた後、韓国チームの打ち上げが始まった。
尺玉やスターマインが次々に放たれ、川沿いの超高層ビル街の夜景と調和する光景に満足した。

 だが、祭りの後に恐怖が待っていた。
河川敷から地下鉄駅への歩道は狭く、人々が密集して群衆雪崩のような事故も起きかねない状況に。
交通整理も手薄で、自動車専用道路に紛れ込んでしまう人波もあった。
高速で走る車のクラクションを浴びながら歩く子どもたちもいた。

 翌日の韓国メディアは、百万人以上が来場し、弁当容器など五十トンのごみが投棄されたと伝えていた。
警備の問題はあまり指摘されていなかったが、今後、惨事が起きる危険性は小さくないと感じた。
日本の雑踏で巧みな話術で秩序を守る「DJポリス」と呼ばれる警察官のような人材を養成するなど、対策が必要ではないか。