Winnyの技術は分散型コンピューティングとファイル共有

 WinnyはP2P(Peer to Peer)型のファイル共有ソフトとして2002年に公開された。P2Pは、クライアント・サーバー型と違い、特定のサーバーを介さず、ネットワーク上のノード間で直接やりとりしてサービスを実現する分散型コンピューティングの方式である。

 開発者の金子勇氏は、難しいとされていた大規模なP2Pネットワークの運用をWinnyによって可能にした。Winnyの特長であるノードとファイルの見つけやすさは、類似した検索キーワードを持つノードをネットワーク上の近くに位置付ける「クラスター機能」によって実現している。また、キーワードなどをあらかじめ登録しておくと、新しいファイルを自動的にダウンロードしてくれる機能や、ファイルの転送時に「キャッシュ」をつくり、それをもとにリクエストに応じてファイルを送信する機能を実装しているのも特長である。この「キャッシュ機能」は、一次送信者でなくともファイルを転送することできるため、転送効率を向上させるだけでなく、匿名性(プライバシー保護)を維持する役割も担っている。
https://internet.watch.impress.co.jp/docs/news/1248125.html