4日、「2022ユーキャン新語・流行語大賞」にノミネートされた30語が発表された。選出理由も公開された。

 (1)インティマシー・コーディネーター 映画界やテレビ、芸能界の製作・撮影現場で、性的なシーンを撮影する際に監督など制作サイドと俳優の間で合意形成の調整を行う専門的職業。

 (2)インボイス制度 2023年10月1日から消費税の計算、納税申告制度が変わる。適格請求書(インボイス)等保存方式のこと。事業者の税務担当者の事務負担が増えるだけでなく、個人事業主などが対応しなくてはならないことがわかりにくいとされている。

 (3)大谷ルール ロサンゼルス・エンゼルスの大谷翔平は投打二刀流で活躍中。投手として打順に入った場合、降板した際にはどこかの守備につかなければ打席に立てないルールがあったが、2022年からメジャーリーグでルールが変更された。守備につかずとも指名打者(DH)として出場を続けられる。大谷の活躍を想定して作られた規則で俗称として「大谷ルール」と呼ばれる。

 (4)オーディオブック 音声化した書籍のことで、文学作品などをプロや俳優、器械が朗読したものが多い。インターネットやスマートフォンの普及以来、徐々に利用者が広がり始めた。通勤などの移動時間や家事をしながら、ちょっとした隙間時間に語学や時事問題、自己啓発などの音声コンテンツを楽しむ活動の「耳活」話題。

 (5)OBN(オールド・ボーイズ・ネットワーク) 男性中心の組織が作り上げてきた企業文化や仕事の進め方、人間関係などを指す言葉。OBNが強固な組織では男性中心の非公式で閉鎖的な社交の場などで事実上公式な意思決定が行われてしまうため、結果的に女性が排除されがちになると指摘される。

 (6)オミクロン株 新型コロナウイルス感染症を引き起こすウイルスの変異株。2021年11月に南アフリカで見つかったのがオミクロン株で第6波となった。ウイルスがヒトの細胞に侵入するために必要な表面にあるスパイクたんぱく質の変異が約30カ所あり、感染力が高まったが従来の株に比べて肺で増えにくい傾向があり軽症で済むとされた。

 (7)顔パンツ コロナ対策でのマスク着用について政府による指針が提示されるも、定着はしていない。「マスクはもはや下着のような存在で、着用しないと恥ずかしい」という意見も登場、顔パンツと一部で呼ばれるようになり話題に。

 (8)ガチ中華 「街中華」の人気は高まるばかり。そんな中、池袋界隈などでガチな中国人向け中華料理店が人気になった。コロナ禍で旅行や遠出もできず外食の機会も減っていたこの数年だが、そろそろ外に出て本場の味を楽しみたいという人が増えてきたようだ。

 (9)キーウ ロシアによるウクライナ侵攻は終わりがみえない。そんな中、ウクライナへの「連帯」も広まり、政府によるウクライナの地名をロシア語読みから「ウクライナ語読み」に変更することが発表され、発音、表記の変更が行われた。「キエフ」だった首都名が一夜にして「キーウ」と変更された瞬間に、私たちは立ち合った。

 (10)きつねダンス 北海道日本ハムファイターズのファイターズガールによる応援ダンスが「きつねダンス」。原曲、元曲は、ノルウェーの兄弟ユニット、イルヴィスが歌う「The Fox(ザ・フォックス)」。親しみやすさや繰り返し聴きたくなる中毒性が話題になった。