ほとんどのすい臓がんは、治療できない腺がんと呼ばれるタイプなのに、ジョブズの場合は、すい臓神経内分泌腫瘍と呼ばれるめずらしいタイプで進行が遅く、たまたま早期に発見されたので、転移する前に手術すれば生存確率が上がるものでした。

このがんは、手術で除去するしか医学的に認められた対策がないというのに、ジョブズは手術を拒否してしまったのです。

そこには若い頃からの東洋思想などの影響で、体を切り刻まれたくないという気持ちと、西洋医学への拒否感があったのかもしれません。

「権威を信じない」「自分一人を信じる」という彼の信念がそうさせたのでしょう。