同じように成り上がりを目指してきた岩田康と臨むはずだったG1の舞台は、盟友の騎乗停止で幻となった。
 「競馬(天皇賞・秋)が終わってすぐに電話がありました。その時、言ったんです。『これ(エリザベス女王杯)を使ったら有馬に行くから、空けとけよ』と。この馬は6歳の春には繁殖馬にさせたいと思っています。恐らくラストシーズンになるので、今回の内容次第になりますが、行ければ有馬記念(12月25日、中山)に行きたい。もちろん、岩田康誠で」
 格上挑戦だった昨年は落鉄や不利がありながらも5着。今回は牝馬でJRA史上最多のG1・24勝を挙げるルメールに手綱を託す。
 「ルメールは好位からそつなく外へ持ち出すイメージがあるから、外から伸びてくる競馬を思い描いています。岩田君の悔しさも背中に乗せて頑張ってほしい。まずは無事に回ってきてほしいですが、イメージはできていますよ」
 年末に夢の続きを描くため、ここで2年越しの悲願をかなえる。


ルメール使い捨てで岩田予約済みは草
すげーなこの馬主