谷垣禎一元法務大臣

過去に執行命令書への署名を拒んだ法相が何人かいましたが、法相を引き受けておいて死刑を執行しないなんておかしい。法律で死刑という制度が定められていて、その執行は「法務大臣の命令による」と書いてあるのですから、個人の信念や宗教上の理由で執行しないのは間違っています。できないのなら、法相としてただちに法改正の作業に着手すべきです。

死刑判決の資料はできるだけていねいに読むようにしていました。人の命を奪えと命令する以上は、そのために部下がそろえてきた資料をよく読み、「よし、これはやるべし」というふうにしないといけないと考えていたのです。

他の法相経験者はどうか知りませんが、私は大臣室の引き出しに仏像と数珠を入れておき、署名時に手を合わせていました。やっぱり、なかなか荷の重い仕事ですから。

私が執行を命じた死刑囚はほとんどが虐待を受けており、「こんな育て方をされちゃかわいそうだな」と思うような子供時代を送っていました。いろいろ事情はあると思いますが、子供は誕生を祝福され、「生まれてきてよかった」と思える環境で育つことが大事だと、つくづく思います。
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