消防団員全22人退団 茨城・行方の羽生地区 操法大会順番変更に反発 防災力低下の懸念も 

茨城県行方市消防団の「玉造支団第5分団第2部」(通称・羽生消防団)に所属していた消防団員22人全員が退団していたことが、12日までに分かった。現在、羽生消防団員は1人もおらず、担当地区で出動が必要になった場合は周辺の消防団がカバーする状態となっており、地域の防災能力低下が懸念される。

市や元団員によると、トラブルの原因は、9月24日に予定していた市消防団の操法競技大会。可搬ポンプとホースを使い、送水のタイムや規律などを競う。大会は抽選で競技順を決めるが、羽生消防団は6月の抽選で5番目となったにもかかわらず、その後、27番目の消防団と順番が入れ替わっていた。結局、操法大会は新型コロナウイルスの影響で中止となった。

順番変更の理由について、市消防団の阿部浩幸団長は「5月の新人訓練があった際、羽生消防団が穴の開いたホースで参加していた。(変更は)注意喚起・指導の意味合いだったと理解している」と説明する。

阿部団長は「順番の変更に対し説明が足りなかった部分はあった。退団は残念」と語った。新人大会で羽生消防団のホースから水が漏れていたことについては「ムカデの足のように水漏れしていた。必ず事前にチェックするべきことで、あってはならない」と指摘した。