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「カワサキオヤジ臭ぇんだよ!」投稿者:マグナキッド

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1それでも動く名無し
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2022/11/13(日) 10:25:33.59ID:mozw3upU0
日曜の朝、都内某所
バイク愛好家たちが集まる小さなサイトのツーリングオフが開かれようとしていた
集合時間10分前、既に来ているメンバーは7人
その輪の中へ、俺は愛車のマグナ50で乗り付けた

「おはよう!マグナキッドです!今日はよろしく!」

元気よく自己紹介する

「…あ、おはようございます」
「マグナキッドさんって高校生なんですよね?若いですね…」

なぜか皆の視線が泳いでいる
2それでも動く名無し
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2022/11/13(日) 10:25:55.46ID:mozw3upU0
「遅くなってスイマセ~ン!」

ZZR1400に乗ったオッサンが大きな声を出しながらやってきた

「幹事のカワサキオヤジです。今日は皆さんよろしくお願いします」

この人が今回のオフの主催者であり、サイトの管理人でもあるカワサキオヤジさんだ

「あ、どうも!マグナキッドっす。よろしく」

俺が挨拶をすると、カワサキオヤジは眉間にシワをよせて、俺とマグナをジロジロと見てきた
3それでも動く名無し
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2022/11/13(日) 10:26:16.18ID:ILXnctSU0
マグナくんだね
4それでも動く名無し
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2022/11/13(日) 10:26:17.47ID:mozw3upU0
「え~っと…マグナキッド君だっけ?君さぁ、今日どこに行くか知ってる?」
「え…?富士山を見ながらそば食うオフっすよね?」
「うん。で、君のバイク…それ原付だよね?」

何が言いたいのかわからない。愛車を原付呼ばわりされてイラっときた俺は言った

「何が言いたいんスか?」
「高速道路に乗るんだけど…原付じゃ乗れないよね?」
「…大丈夫っスよ!ブン回せば皆さんに迷惑かけないくらいのスピードは出ますし」
5それでも動く名無し
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2022/11/13(日) 10:26:40.23ID:mozw3upU0
爆笑の渦が起こった。そしてカワサキオヤジは苦笑いしながら言った

「原付は高速道路を走っちゃダメなんだよ。それにそのスピードメーター見てごらん」

視線を落とす。そこには60km/hが限界のメーターがあった

「高速道路は80~100km/hくらいで流れてるからね。君の原付じゃついて来れないよ(苦笑」

俺は泣きながら家に帰ると、そのまま枕を濡らして眠ってしまった
6それでも動く名無し
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2022/11/13(日) 10:26:41.27ID:Bi4KltRq0
マグナくんだね?
7それでも動く名無し
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2022/11/13(日) 10:27:03.06ID:mozw3upU0
目を覚ますと午後10時、パソコンの電源を入れてあのサイトを覗いてみる
そこの掲示板には、今日のツーリングオフを楽しそうに振り返るメンバーたちの書き込みがあった
俺は偽ハンドルネームを使って『カワサキオヤジ臭ぇんだよ!死ね!』と書き込む。 すぐに管理人からのレスがあった

『マグナ君だね。当サイトのルール通り、君をアク禁にします』
8それでも動く名無し
垢版 |
2022/11/13(日) 10:28:15.36ID:qt2aQnI90
よくわからんけどこれカワサキオヤジが架空のマグナキッドを作り出して成敗してやった!
みたいな話?
9それでも動く名無し
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2022/11/13(日) 10:28:24.93ID:QNXDHuiV0
きも
10それでも動く名無し
垢版 |
2022/11/13(日) 10:29:22.30ID:Bi4KltRq0
ハーレーに跨って信号が青に変わるのを待つ俺は恥ずかしい過去を思い出す

まだ大型どころか中免も持っていなかった20歳の頃…
車の免許を取ったのはいいが、当時学生だった俺に車を買う金はなく バイク屋で一目惚れしたマグナ50を乗り回していた
クラッチ操作、ギアチェンジ、スロットルを回すと走りだす感覚
そして風を切って走る感動、全てが新しかった、50ccなのに立派な風格のマグナ50に俺は酔いしれていた。
11それでも動く名無し
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2022/11/13(日) 10:29:55.94ID:9G1AsPVVM
終わり?
12それでも動く名無し
垢版 |
2022/11/13(日) 10:29:57.72ID:Bi4KltRq0
街中で他のバイクを見かけては、隣に並んでメンチを切って空ぶかしした。
マグナ50に敵う奴なんかいないと信じていた

そんな俺が現実を知る日は、突然やってきた
あの日もいつものように信号待ちで隣に並んだ
スティードに乗ったオッサンを睨みつけ空ぶかしをして威嚇していた
だがオッサンは俺に向かってニコッと笑うと話しかけてきた
「かっこいいなぁ。それなんてバイクだい?」
不意を突かれた俺は、強がって聞き返した
「そっちこそなんてバイクだよ!デケーけど何cc?」
オッサンは余裕の笑みを浮かべながら言った
「これはスティードさ。排気量は600ccだよ。で、君のは何ccなんだい?」
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