【訃報】
スミヨン逝く

ライバル騎手への悪質な肘打ちで2か月の騎乗停止処分を受けているクリストフ・スミヨン(41)に対して、フランス内務省が再調査に乗り出したことを現地メディアが報じている。

【写真】裁決室から出てくるスミヨン(10年ジャパンカップ)

 スミヨンは9月30日に仏サンクルー競馬場で行われたレースでロッサ・ライアン騎手に肘打ちして、落馬させた。世界中から批判を浴び、契約していたアガ・カーン厩舎からも契約を即時解除されていた。

 10月14日から2か月の騎乗停止処分中だったスミヨンだが、仏メディア「エキディア」が報じたところによれば、同内務省からフランスギャロに連絡があり、「スミヨンの騎手免許を取り消すか、もしくは騎乗停止処分を最大6か月まで延長」の要請があったという。以前にもスミヨンには危険な騎乗を慎むように要請があり、事態を重く見た同内務省が介入に乗り出したと見られる。この件にスミヨンには意見を述べる機会が与えられる。

 これまでにスミヨンは謝罪の意を込めて、肘打ちの被害馬・キャプテンウィルズバ陣営に返金の申し出をし、同馬を管理するベケット調教師が、自身のSNSで「スミヨンからキャプテンウィルズバをサンクルー競馬場に輸送した時の経費を受け取った」と、7278・74ユーロ(約105万円)の振り込みを写真付きで投稿するなど、反省の意を行動で示していた。