オリックスから国内FA権を行使した伏見寅威捕手(32)が日本ハム入りを決断したことが18日、分かった。日本ハム側は交渉解禁後にアタックし、3年3億円規模とみられる好条件を提示。背番号は「23」に決定したことも判明した。近日中に正式発表される見通しだ。

 伏見はこの日オリックス側に連絡し、感謝の思いと日本ハムでプレーする意思を伝えた。北海道出身でもあるプロ10年目。交渉解禁日の11日にラブコールを送った新庄監督ら、日本ハムの熱意も実った。「23」はプロ入りから背負ってきた番号。球団名が日本ハムとなった74年以降、捕手が同番号をつけるのは初となる。

 攻守で安定感のある伏見は今季チームの捕手で最多の76試合に出場。日本シリーズでも同最多の4試合でスタメンマスクをかぶり、日本一に貢献。新庄監督は特にリードを評価し、さらに「何かで山本(由伸)君が『伏見君は頼りになる捕手』と。そういう情報を見て、素晴らしい捕手なんだろうなと」と加入を熱望していた。

 今オフ、すでに3件のトレードも成立するなど積極的に動いている日本ハム。FAでの獲得は球団で05年の稲葉篤紀(現GM)、17年の鶴岡慎也のみで5年ぶりとなる。最下位からの巻き返しへ、頼りになる扇の要が加わる。

 ◆伏見 寅威(ふしみ・とらい)1990年5月12日、北海道生まれ。32歳。東海大四から東海大を経て2012年ドラフト3位でオリックス入団。通算成績は418試合で打率2割3分8厘、16本塁打、98打点。182センチ、87キロ。右投右打。年俸4500万円。既婚。