パーティーでの「死刑のハンコ」発言で、法務大臣を辞任した葉梨康弘氏の後任に選ばれた、齋藤健氏(63)に今、注目が集まっている。といってもご本人ではなく、齋藤氏の公式ツイッターアカウントの“つぶやき”に、である。

 国会議員のツイートといえば、一番有名なのは河野太郎デジタル担当大臣。政界きってのデジタル通とあって、写真や動画を駆使し、洒落も交えて仕事ぶりや日常の出来事などを毎日発信している。フォロワー数は226万と、国会議員のアカウントとしては断トツトップを独走中だ。

 一方、齋藤健法務大臣の公式アカウント「さいとう犬」は、フォロワー数こそ4400弱と、河野氏に遠く及ばない。しかし、河野氏はじめ、他の国会議員のアカウントと大きく異なるのは、齋藤氏本人ではなく、齋藤氏の飼い犬「さいとう犬」が呟いているという設定になっていること。果たしてどんな「犬」なのか。「さいとう犬」の、トップページに記載されているプロフィールを引用する。

〈衆議院議員さいとう健の飼い犬 2012年7月4日生 【好きな物】骨付き肉。 【好きなタイプ】ダックスフンド。 【尊敬する犬】忠犬ハチ公。 【主な仕事】ご主人の世話。 【座右の銘】吠えるときに、吠える。 【将来の夢】ファーストドッグ。〉

 プロフィールが事実とすれば、現在10歳ということになる。最近のツイートを見ると、

〈ご主人が法務大臣に就任したワン! 昨日の「夢」はやっぱり夢じゃなかった☆ 信頼される法務行政を目指し全力を尽くすご主人にお供するワンU(>ω<)U〉

 と、ご主人の大臣就任を寿いでいる。それにしても、前任者が舌禍によって辞任したというのに、なんとも軽い調子だ。

 7月16日のツイートでは、齋藤氏が、ロシアへの入国禁止者のリストに加えられたことを報告しているのだが、

〈ロシアへの入国禁止者として衆議院議員384名が追加され、ご主人も入国できなくなったみたいワンU(-ω-)U マサルとはもう会えないのかなぁ★彡〉

 無論、入国禁止リストは、ロシアによる日本への報復措置ながら、ツイートのテンションは変わらない。それどころか、ロシアのフィギュアスケート金メダリスト、アリーナ・ザギトワ選手が飼っている秋田犬・マサルに思いを馳せて見せるのだ。

 さらに遡り、安倍元総理大臣が銃撃に倒れた翌日には、

〈お世話になった安倍ワンを偲んでるワン 生前退位の内閣提出法案に副大臣として造反したのにお咎めなしだったり... 当選3回で農水大臣に任命してくれた後の総裁選で石破ワンを応援することを認めてくれたり... 吠えてもいいけど、噛むのはダメ! これ犬社会でも常識ワン〉

 亡くなった安倍氏を安倍ワンと呼び、これだけ凄惨な事件に対して〈吠えてもいいけど噛むのはダメ!〉とはさすがに首を傾げざるを得ない。不謹慎とも思えるツイートをしているのである。もっとも、一緒に記載されているリンクを踏むと、齋藤氏のサイトに飛び、本人によるまじめな追悼文が読めるのだが、このツイートには、「さすがにふざけすぎでは」「驚いた」「常識的におかしい」といった声が上がっている。

 なぜこのような設定のアカウントにしているのか。また、安倍氏への追悼ツイートについて、どのように考えているのか、ご本人に訊ねるも、期日までに回答を得られなかった。

https://news.yahoo.co.jp/articles/0df5d696281b97bb0c460ec98b96dc0c3ec8de81

https://image.news.livedoor.com/newsimage/stf/9/c/9cc74_1523_eea277e0_35baca67.jpg