秋風吹くナゴヤ球場。監督室で、立浪監督と向き合った。「任意引退かクビか選べや。」。伝えられた事実に、思いのほか驚きはない。淡々と諭すような指揮官の口調は、むしろすっと胸の奥に届いた。

「ずっと頑固やったな。なんでそんなに頑固なんや？　去年の秋から言ってきたけど、お前変わらんかったな。そんなに引退セレモニーしたいんか」

　異論はない。変われなかったのは自分。むしろ、一野球人として終わりだと決断をしてくれた立浪監督の“親心”に感謝した。その場で多くの言葉を発することはせず、「ありがとうございます」と一礼して監督室を出た。

苦渋の立浪監督「お前、変わらんかったな」　中日去る平田が受け取った“最後の親心”
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