元大阪府知事で弁護士の橋下徹氏(53)が19日、ホストを務めるABEMA「News Bar橋下」(土曜後9・00)に生出演し、ツイッター社を買収した実業家イーロン・マスク氏の持論についてコメントした。

 この日はゲストのキャスター辛坊治郎氏とともに、日本の成長について激論をかわした。辛坊氏は“ホリエモン”こと実業家の堀江貴文氏の過去に言及。「過去20年間見ていて、ダメだと思ったのは、ホリエモンというやつが出てきた時に、“こいつを成長させてやるような社会環境でないと、日本は良くならないだろう”と思ったら、既得権益が寄ってたかってぶっつぶして、刑務所にまで入れちゃったからね。日本はダメかもしれないと痛切に思った」と振り返った。

 すると橋下氏は、マスク氏がツイッター社の社員に対し、長時間の激務を受け入れるか、賛同できないなら退職を促すメッセージを送り、賛否両論が起きていることに言及。「イーロン・マスクも言ってたけど、“週120時間かなんか働かないとテクノロジーは進化しない。死に物狂いで働いている者が世界を変えるんだ”と。その通りだと思う」と、マスク氏の主張に理解を示した。

 日本は労働基準法で、週40時間を超える労働を禁じている。橋下氏は「あんなスターリンクみたいな人工衛星を飛ばして、人工衛星を全部つなげてネットワーク化させて、ウクライナがそれを利用しているとか…あんなことをやれる人間が、週40時間、残業ダメですよと、そんな環境からは生まれないと思います」と、世界を変えたマスク氏の業績に触れつつ、指摘した。

 橋下氏には、政治家時代に実現できなかった構想があったという。「一部の地域で、ああいう人たちが活躍できるような場所を作らないといけない。僕は大阪の御堂筋沿いの船場地域で、それをやろうと思ったけど、労働基準法を撤廃する地域をね」。ところが、「やっぱり日本政府がダメだという話になりました」と結論を明かした。